雑食架系書記 著者: 井上泰至 四六判並製: 272ページ |
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ロバート・キャンベル氏 特別推薦 !
どこまでも続くディープで愉しい日本文学の読書マップ。
蕪村から鬼太郎へ。恋愛と戦争文学の研究でばさばさ切り込む井上さん。
あなたは、その闘いの裏で凄まじく美しい読書の尾根筋をずっと走っていたとは!
『評論は美味しい! 』
粋な評論とは、本書に尽きる!
ここまで雑多な著名本を、楽しく、興味深く評論したものは今までになかっただろう。
読書離れが叫ばれている昨今、学生から一般人、老いも若きも、スミからスミまで
じっくりと楽しめる「味わい尽くし本 ! 」
日頃、大学で教鞭を執る井上泰至氏は、学生から「おしゃべり」で「キャラが濃すぎる」
と言われるという。
その氏がエッセイを書くにあたり、自ら「雑食系」を名乗りその本領を発揮した。
書架より名著と言われる本を取り出し、「女の採点が辛い男・吉田兼好」からスタート、
外山滋比古、三遊亭円朝、山田太一、鷲田清一、高浜虚子、谷﨑潤一郎、ライシャワー、
永井荷風、司馬遼太郎、蕪村、ロバート・キャンベル、西村和子、
果ては井上泰至本人自身までも……!
古今東西のあらゆる有名著者と著書とその作品世界を俎上にのせ、
それにまつわる周辺話題・情報のあれこれを絡めて、大胆・軽妙にまた興味深く語っていく。
それはまさに「雑食系・井上泰至節」の極みだ!
3年間にわたり俳誌「知音」に連載された、「本読みの初心者も、また達人も」何度でも楽しめる
珠玉のエッセイ36編。
ロバート・キャンベル氏は本書を「どこまでも続くディープで愉しい日本文学の読書マップ」
と評している。
■著者紹介
井上 泰至(いのうえ やすし)
昭和三十六年、京都市生まれ。防衛大学校教授。日本伝統俳句協会常務理事。
専門は、江戸時代の怪奇小説や恋愛小説だが、最近は戦争文学や江戸の思想、
近代俳句など関心は多岐にわたる。
趣味は、映画を観て評論家のようにマニアックに分析すること。
好きなもの、厚揚げ、抹茶の入ったスィーツ全般。
嫌いなもの、キュウリ、サザエのつぼ焼きの緑の部分。
著書に「雨月物語の世界」「江戸の発禁本」(いずれも角川選書)、
「恋愛小説の誕生」(笠間書院)などがある。
■目次
女の採点が辛い男
女子大での修行
「都」歩きの友
「風景」への愛を生む研究
幽霊でもいいから騙されたい
ゆかしい下町の人々
名前という自己
自然体の凄み
新橋の狸先生
「食」がつなぐ縁
光と闇
ソウル発雑食レポート
喪失を受け入れる心
日米の懸け橋
情感あふれる句文
歴史語りを読む楽しみ
文学最前線レポート
「時間」の持つ深い意味
蕪村の霊が蕪村を語る ほか